2016年11月15日火曜日

Furch G23-AGCT

昨夜のスーパームーン、観ることができたでしょうか?幸いプラハは晴れていたので、大きな月が良く観えましたが、寒くて長くは外に居ることはできませんでした。今朝5時、もう一度と思ってテラスに出てみたのですが、雲にかかっていました。

そんな晴れの日が続いています。だから最低気温はぐっと下がっております。今朝は-5℃。フンポ村の近くでは-7.5℃ほどだったとか。今日は最高でも1℃止まり。
明日からは少し暖かくなるようです。
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 さて、メインのギターとしては最後の紹介です。 S23と同じく、チェコ共和国産のフォルヒ。これはシェイプがGなので、グランドコンサート、Sのジャンボより少し小ぶりなギターだ。 

先にも書いたが、Sは低音が出すぎてバランスが悪い。もちろん生音では問題はないのだが、ピックアップを通すとそうなる。もちろん、アンフィニでは十二分に調整してもらったんだが。だから、次はGを買おうと決めていた。

2012年からインドに駐在した。インドとは仕事をする上では恐ろしいところ。観光ならいいんだろうけど。まあ、何が恐ろしいかと言うと....長くなるので、こちらのサイトを参照してね。こんな人たちを相手に格闘する訳です。

2014年3月、無事インドから釈放されて娑婆へ戻った。戻ったと言ってもチェコへの移送でしかないんだが、それでも娑婆は娑婆、インドじゃないから極楽同然だね。

そんな過去もあって、チェコに赴任したら自分へのご褒美にギターを買おうと考えてた。
3月初旬にチェコに着任して、4月中旬にはフォルヒの工場へ向かっていたとさ。(仕事してんのか? 笑)

フォルヒのあるブルノは、チェコ第2の都市。ここはプラハから約200kmあるんだが、幸い(?)僕が勤務している会社は、ちょうどその中間地点のフンポ村にある。だから、午前中仕事をして、午後から半休をもらって行って来たのだ。

事前に連絡をしておいて、工場もじっくり見学させてもらうことになっていた。
工場を案内してくれたスタッフ ひょうきん者です

Sシェイプボディー用のサイドベンダー

インレイを作るお姉さんは可愛かった

サドル待ちのギターたち

日本行の梱包がたくさんあったので、落書きしておいた(笑
全工程を見せてもらった後、いよいよ自分のギターを発注する。現在は息子のペトル(Petr:英語読みはピーターね)が営業を取り仕切っているので、彼の部屋に陣取って発注するスペックを詰めていく。

基本的には、インドに居たおかげで買えなかった『フォルヒ上陸10周年記念モデル』に近いスペックが狙いだった。


こんなチラシ
そもそも、23シリーズでは高価な木材はオプションでも発注できない。ところが、工場へ出向いて好きな木材で発注する訳だ。ふふん、嫌とは言えまい!(笑

ところがフルヒ息子、調子が乗って来たのか次から次へアイデアを出す。それはいいんだが、それだけ値段が上がるということだ。適当なところで止めておかないと、とんでもない値段になりそうだった。


Topアディロンダック・スプルース単板
Side & Backマダガスカル・ローズウッド単板
Neckマホガニー 1P サテンフィニッシュ
Finger Boardマダガスカル・ローズウッド
Bridgeエボニー
Nut Width44mm
Scale Length650mm
Tuning Machineシャーラー(ローズウッドノブ)


この基本仕様以外にも、パーフリングはコアを指定、ヘッドの突板はマダガスカルローズだ。
あんまり装飾にお金をかけるつもりがなかったので、余計なインレイは入れていない。『名前も入れれるぞ』とフォルヒ息子は言うのだが、遠慮しておいた。


で、7月中旬になって完成したとの連絡が来た。やっぱり半休をもらってブルノまで土砂降りの中を走った。

できあがったG23-AGCT スペシャルか?
ギター弾きとして、究極のギターってのは、やはり個人製作家への完全なオーダーなんだろう。それでもレディーメイドではあれ、細かいところで違う仕様のものを持つのは少しいい気分だ。


その昔、吹田でアコギの会があった時、たまたま弾かせてもらったAlbert & MüllerのS6。これはハカランダのモデルだったと思うが、ピアノのようなサウンドで素晴らしいものだった。今のところ、こんなギターが買えたらいい......と夢みている。

2017.03.14追記
このページを見ていただく方が多いので、フォルヒ工場へ行った時のブログへリンク貼っておきます。併せてご覧ください。

その1 / その2 / その3

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